CakePHPのバージョンを確認する方法
2026/10/21
CakePHPのバージョンを確認する方法をまとめました。
サーバーにログインできなくても確認できます。
CakePHPはWordPressのような管理画面を持たないため、画面上のどこにもバージョンは表示されません。次の3つのいずれかで確認します。
1. 保守会社に聞く
一番早くて確実な方法です。次の4点を聞いてください。
| 聞く項目 | 例 |
|---|---|
| CakePHPのバージョン | 4.5.12 のように小数点以下まで |
| PHPのバージョン | 8.1.34 |
| サーバーのOSとバージョン | Ubuntu 22.04 など |
| ソースコード一式の保管場所 | 自社サーバー、GitHub など |
「4系です」「5.2です」だけでは足りません。同じ系列でも、最後の数字(パッチ番号)によって修正済みの脆弱性が違います。
そのまま使えるメール文例です。
件名:システムのバージョン情報についてのご確認
いつもお世話になっております。
現在運用しているシステムについて、セキュリティ対応の検討のため、
下記の情報をご教示いただけますでしょうか。
1. CakePHPのバージョン(例:4.5.12 のように小数点以下まで)
2. PHPのバージョン(例:8.1.34)
3. サーバーのOSとバージョン
4. ソースコード一式の保管場所
お手数をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
2. ソースコードのファイルを開く
ソースコードを受け取っている、またはFTPで接続できる場合は、ファイルを開くだけで分かります。
vendor/cakephp/cakephp/VERSION.txt
上のほうは英語のコメントが十数行続きますが、一番下の行にバージョン番号だけが書かれています。メモ帳でも開けます。
(英語のコメントが十数行)
4.6.5 ← この最後の行が答え
vendor フォルダがない場合は、プロジェクト直下の composer.lock を開き、"name": "cakephp/cakephp" で検索します。すぐ下の "version" が実際のバージョンです。
"name": "cakephp/cakephp",
"version": "5.2.15", ← この行が答え
cakephp/cakephp だけで検索すると、ほかのパッケージが必要とするバージョンの指定("cakephp/cakephp": "^5.0" など)に先に当たることがあります。"name": まで含めて検索してください。
CakePHP 2系の場合は、lib/Cake/VERSION.txt にあります。読み方は同じで、一番下の行がバージョン番号です。Composerで導入している場合は vendor/cakephp/cakephp/lib/Cake/VERSION.txt です(フォルダ名が Vendor のこともあります)。Composerを使わずに導入している場合は、composer.lock がありません。
⚠️
composer.jsonを見ると間違います。こちらに書かれているのは"cakephp/cakephp": "^4.5"のような指定範囲で、実際に入っているバージョンではありません。^4.5は「4.5以上5.0未満」の意味なので、中身は 4.6.5 かもしれません。必ずVERSION.txtかcomposer.lockで確認してください。
3. PHPのバージョンはサーバーの管理画面で
レンタルサーバーには、PHPのバージョンを切り替える機能があります。その画面に現在のバージョンが表示されています。
| サーバー・管理画面 | 探す場所 |
|---|---|
| エックスサーバー | サーバーパネル →「PHP Ver.切替」 |
| さくらのレンタルサーバ | コントロールパネル →「スクリプト設定」→「言語バージョン設定」 |
| ロリポップ! | ユーザー専用ページ →「サーバーの管理・設定」→「PHP設定」 |
| ConoHa WING | サイト管理 →「サイト設定」→ 応用設定内のPHPバージョン |
※各社の公式マニュアルの表記です(2026年10月時点)。管理画面が新しくなると、メニューの名前や場所が変わることがあります。見つからない場合は、各社のマニュアルで「PHP バージョン」と検索してください。
⚠️ 切り替えボタンを押さないでください。
この画面ではバージョンを変更できてしまいます。確認のつもりで操作すると、サイトが表示されなくなることがあります。
複数サイトを1台で運用している場合、サイトごとにPHPのバージョンが違うことがあります。どのドメインの設定を見ているか確認してください。
やってはいけない確認方法
広く紹介されていますが、次の2つは避けてください。
デバッグモードを本番環境で有効にする
デバッグモードでは、エラーが起きたときにサーバーの絶対パスやソースコードの一部がそのまま画面に表示されます。4系以前では、エラーの内容によってはデータベースのパスワードまで表示されることがあります(5系は初期設定で伏せ字になります)。有効にしている間、誰でもその情報を見られる状態になります。
phpinfo() を書いたファイルを公開ディレクトリに置く
同じくサーバーの絶対パスや環境変数がまとめて表示されます。放置された info.php は、攻撃者が真っ先に探すファイルのひとつです。上の管理画面から確認すれば足ります。
バージョンが分かったら
- いつまで使えるか → CakePHPのサポート期限とバージョン一覧
- 脆弱性の影響を受けていないか → CakePHPの脆弱性情報一覧
出典
- cakephp/cakephp — VERSION.txt(5.x)
- cakephp/cakephp — lib/Cake/VERSION.txt(2.10.24)
- Composer 公式ドキュメント — Versions and constraints
CakePHPの保守・改修でお悩みの方へ
- 10年以上前に作られたシステムを引き継いだが、中身が分からない
- 上げたほうがいいのは分かるが、自社では判断できない
- WordPressへの移行を考えているが、それでいいのか迷っている
2010年の創業以来、CakePHPを扱ってきました。他社が構築したシステムの保守・改修も引き受けています(2024年にISMS認証取得)。ドキュメントがない、作った担当者がもういない、という状態からでも対応できます。